日本臨床外科学会雑誌
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Crohn病に肝膿瘍と腸腰筋膿瘍を合併した1例
篠原 徹雄山下 裕一渡邊 建詞酒井 憲見前川 隆文白日 高歩
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キーワード: Crohn病, 肝膿瘍, 腸腰筋膿瘍
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2003 年 64 巻 3 号 p. 678-682

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抄録

Crohn病は重篤な合併症をきたす例が少なくない.主なものに瘻孔形成,腸管狭窄や穿孔などがあるが,なかでも肝膿瘍や腸腰筋膿瘍を合併することは非常に稀である.肝膿瘍は本邦では渉猟しえた限りでは7例であり,腸腰筋膿瘍において34例であることから,両者を合併したCrohn病は極めて稀と思われる.今回われわれは, 24歳男性の大腸Crohn病の治療中に続発した肝膿瘍と腸腰筋膿瘍を合併した患者に対し,腸腰筋膿瘍には経皮的ドレナージを行い,破裂肝膿瘍には開腹ドレナージを行い治癒しえた1例を経験したので文献的検討とともに報告する.

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