日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
S状結腸癌の鼠径ヘルニア嚢転移の1例
横田 良一秦 温信松岡 伸一中島 信久蒔田 圭子佐野 文男
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 64 巻 4 号 p. 999-1002

詳細
抄録

鼠径ヘルニアは一般外科手術の中で占める割合の高い疾患であるが,鼠径ヘルニア嚢に悪性腫瘍が存在する頻度は少ない.今回,われわれはS状結腸癌が右鼠径ヘルニア嚢に転移をきたした症例を経験した.症例は55歳,女性. S状結腸癌術後CEA高値が遷延し腹部造影CTにて右鼠径部に増強効果のある約2.5cmの腫瘤を認めた.吸引細胞診にてS状結腸癌と同様の腺癌を認め, S状結腸癌の右鼠径ヘルニア嚢転移と診断された.その後の全身精査にて他に転移を認めず,単発性鼠径ヘルニア嚢転移と考えられ摘出術を施行した.浸潤の疑われた横筋筋膜,外腹斜筋腱膜の一部も含め合併切除し,組織欠損に対しては, PROLENE Hernia System® (Johnson & Johnson)を使用しTension freeにてヘルニア修復術を行った.

著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top