日本臨床外科学会雑誌
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生後3カ月時に多発性十二指腸穿孔を認めた超低出生体重児の1例
杉藤 公信越永 従道池田 太郎萩原 紀嗣
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65 巻 (2004) 11 号 p. 2918-2921

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抄録

多発性十二指腸穿孔を認めた超低出生体重児の1例を経験したので報告する.骨盤位,前期破水,子宮内感染のため,在胎26週2日緊急帝王切開で体重764g, Apgar score 3/2にて出生.出生後より約1カ月間人工呼吸器管理を要したが,経口摂取は日齢7よりはじめ体重増加も順調であった.日齢98に突然腹部膨満が出現し,腹部単純レントゲン写真にて腹腔内遊離ガス像を認めた.十二指腸に2カ所の穿孔を認め,単純閉鎖術,腹腔ドレナージ術を施行.術後第1病日に脳実質内出血を認め,中枢性尿崩症を認めたが,術後第34病日より経口摂取を開始し,現在院中である.術後の血液検査にてHelicobacter pylori IgG抗体は陽性,血中ガストリン値の高値,便中Helicobacter pylori菌の培養は陽性であった.本症例において穿孔の原因は確定出来ないが,十二指腸潰瘍の可能性が考えられた.超低出生体重児に多発性十二指腸穿孔を認めたごく稀な症例と考え報告した.

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