日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
総胆管蛔虫迷入症から総胆管結石症まで経過が追えた1例
田中 松平波種 年彦千代反田 晋
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 65 巻 12 号 p. 3263-3266

詳細
抄録

症例は84歳,女性.平成13年に蛔虫総胆管迷入症にて紹介入院となった.前医にて駆虫剤を投与されていて総胆管内の蛔虫は死んでいた.転院直後から腹痛が治まり,患者本人に内視鏡的乳頭切開術の理解を得られずに退院となった. 1年10カ月後,総胆管結石症にて再び紹介入院となった.内視鏡的乳頭切開術施行し, 2個の総胆管結石をバスケット鉗子で回収し,病理学組織学的に結石の中心に蛔虫を証明した.
近年無農薬野菜の流行,海外旅行者,出張者の激増により再び報告例が増加してきたので,症例報告するとともに文献的考察を行った.

著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top