日本臨床外科学会雑誌
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経過中2度急性動脈血栓をきたすも救肢した回盲部悪性リンパ腫の1例
大島 哲井上 仁
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65 巻 (2004) 2 号 p. 419-423

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抄録

悪性腫瘍に過凝固状態が合併することは知られているが急性動脈閉塞をきたすことは稀である.われわれは悪性リンパ腫加療中に2回にわたり異なった場所に急性動脈閉塞をきたしたものの積極的治療により救肢しえた1症例を経験した.症例は58歳,女性.回盲部悪性リンパ腫に対し回盲部切除施行. 3週間後にT-COPによる化学療法を行った.化療後10日目に左腸骨動脈が閉塞,血栓溶解と血栓摘除を併施し救肢した.さらに3回の化学療法を追加したところ,最後の化学療法から12日目に右大腿動脈が閉塞した. 2回の血栓摘除に加えTPAによる血栓溶解療法を施行し救肢した.悪性腫瘍による過凝固状態を伴った急性動脈閉塞症に対しては原病に対し根治治療を施すと共に積極的多方面からの加療が肝要であると思われた.

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