日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
小腸と卵巣が嵌頓した閉鎖孔ヘルニア術後再発の1例
小泉 大井寺 奈美笹沼 英紀関口 忠司
著者情報
キーワード: 閉鎖孔ヘルニア, 再発, 卵巣
ジャーナル フリー

2004 年 65 巻 9 号 p. 2495-2498

詳細
抄録

症例は83歳,女性. 79歳時に右閉鎖孔ヘルニアで手術を受けた.初回手術のヘルニア門の修復は腹膜縫縮と卵巣縫着が施行された.術後3年を経過した平成15年3月,腹痛で発症し,腸閉塞と診断された.腹部CT検査で右閉鎖孔ヘルニアの再発を認めた.緊急手術施行時に,ヘルニア嚢内に同時に嵌頓した小腸と卵巣とを認めた.腸切除は行わず,メッシュを使用し,ヘルニア門を閉鎖した.閉鎖孔ヘルニアの修復に卵巣など骨盤内臓器を用いることは,修復としては不十分である可能性が考えられた.本邦の術後再発症例15例の文献的検討でも卵巣や卵管の縫着後の再発が認められている.近年の閉鎖孔ヘルニアの報告では,ヘルニア門の修復にメッシュ使用が増加している.ヘルニア門の確実な修復のために可能な限り,メッシュの使用を検討すべきと考えられた.

著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top