日本臨床外科学会雑誌
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胸腔鏡下心膜開窓術で診断されたsmall vessel vasculitisの1例
神野 正明四方 裕夫田中 潤一武内 克憲永吉 靖弘松原 純一
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2005 年 66 巻 10 号 p. 2398-2402

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抄録

症例は47歳,女性.胸部不快感認め,慢性心不全の診断にて循環器内科へ入院した.保存的加療に抵抗性の原因不明の心嚢液貯留で,精査加療目的,心タンポナーデ解除および原因検索のため,当科転科となり胸腔鏡下心膜開窓術と心膜生検を行った.心嚢水に悪性所見はなく,組織学的検討では細静脈から毛細血管レベルの血管炎を呈し,リンパ球浸潤が主体で内皮障害をきたし, small vesssel vasculitisと診断された.術後約1年以上経過しているが,心嚢液の再貯留ならびに心不全症状を認めていない.胸腔鏡下心膜開窓術は診断および治療的意義の両面を持ち合わせており,術前診断不可能な症例に対しても有用である.

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