日本臨床外科学会雑誌
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ドレナージチューブからの色素注入で,虫垂開口部からの流入を確認できた虫垂炎続発腸腰筋膿瘍の1例
坪井 俊二岡田 禎人柴原 弘明
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66 巻 (2005) 10 号 p. 2573-2576

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抄録

症例は55歳の男性.発熱と右背部痛を主訴に近医から当院に紹介入院となった.腹部CTで肝膿瘍,右腸腰筋膿瘍と診断し,肝膿瘍に対してエコーガイド下穿刺ドレナージを行い,腸腰筋膿瘍は腰椎麻酔下手術にて後腹膜経路にドレナージを行った.経過良好にて4週間で退院したが, 3カ月後に右腸腰筋膿瘍が再発したため, CTガイド下穿刺を行いドレナージチューブを留置した.ドレナージチューブからの造影で上行結腸が造影され,大腸内視鏡検査時のドレナージチューブからのインジゴカノレミンの注入により,虫垂孔からのインジゴガルミンの流入を確認できた.以上より虫垂炎に続発した腸腰筋膿瘍であると診断し,虫垂切除術を行うことにより根治できた.急性虫垂炎に続発した腸腰筋膿瘍は腹部所見に乏しく虫垂炎が原因疾患であるという診断は必ずしも容易ではないが,自験例では膿瘍ドレナージチューブから注入した色素を大腸内視鏡で確認することで正確な診断が可能であった.

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