日本臨床外科学会雑誌
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同側乳腺に紡錘細胞癌と非浸潤性乳管癌を併発した1例
吉田 直白田 保夫鈴木 武樹谷 眞弓
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66 巻 (2005) 11 号 p. 2675-2679

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抄録

同側同時性に紡錘細胞癌と非浸潤性乳管癌を併発した症例を経験したので報告する.症例は54歳,女性で左乳房腫瘤を主訴に来院した.左乳房に径2.5cmの無痛性の腫瘤を触知した.マンモグラフィでも同部に径3.4cmの境界明瞭平滑な腫瘤を認め,同時にB領域にも径1.1cmの淡い石灰化を伴う境界不明瞭な腫瘤を認めた.乳房超音波検査やダイナミックMRIでも両腫瘍の性格は明らかに異なっており,穿刺吸引細胞診では主病巣であるCA領域がclass IIIb, B領域がclass Vであった.同時性多発乳癌と診断し,胸筋温存乳房切除術 (Bt+Ax) を施行した.病理学的にはCA領域の腫瘍が紡錘細胞癌でB領域の腫瘍が非浸潤性乳管癌であった.特殊型の浸潤癌でも多発乳癌の可能性を念頭に置く必要があると考えられた.

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