日本臨床外科学会雑誌
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多発大腸癌による閉塞性大腸炎の1例
斉藤 典才三上 和久中村 崇
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66 巻 (2005) 11 号 p. 2763-2766

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抄録

症例は84歳,男性.両下肢の浮腫と貧血の精査のため当院へ入院した.初回の下部大腸内視鏡検査で直腸S状部に1/3周の2型大腸癌を認め,手術を前提とした全身精査を行っていた.しかし入院後第13病日に高度の腹痛とショック状態を呈し大腸内視鏡検査を再検したところ,既知の病変より口側5cmの部位に全周性の2型大腸癌が発見され,さらにその口側に閉塞性大腸炎の合併がみられた.盲腸瘻を造設し全身状態の改善を図った後,結腸左半切除術を施行した.本症例は3多発進行大腸癌に合併した閉塞性大腸炎で,多発の可能性を念頭に入れた術前内視鏡あるいは注腸造影検査を行っていれば閉塞性大腸炎の発生を防げたと考えられた.

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