日本臨床外科学会雑誌
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腸重積にて発症した卵巣癌大腸転移の1例
香山 茂平竹末 芳生大毛 宏喜坂下 充村上 義昭末田 泰二郎
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キーワード: 卵巣癌, 転移性大腸腫瘍
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2005 年 66 巻 11 号 p. 2767-2771

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抄録

卵巣癌術後の転移性大腸腫瘍が腸重積にて発症した症例を経験したので報告する.症例は52歳,女性.進行卵巣癌に対し手術を施行後,術後補助化学療法が施行されていた.術後6年目に化学療法目的にて入院中,右側腹部痛をきたし精査したところCTでは上行結腸内に1型の隆起性病変を認め,腸重積を呈している所見を認めた.下部消化管内視鏡では上行結腸の病変の他にもS状結腸にIIc病変を認め,これらの病変に対し手術を施行した.術中所見では大腸の病変部の漿膜面には小結節を認めたが,それ以外には腹膜播種性の病変は認めず,それぞれの病変に対しD2郭清を伴う結腸右半切除術, S状結腸切除術を施行した.手術後病理検査にて卵巣の漿液性乳頭状腺癌の大腸転移であると診断され,大腸の病変部の所属リンパ節には広範に転移が認められた.術後化学療法を施行し,手術後1年5カ月経過時点で再発兆候なく外来通院中である.

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