日本臨床外科学会雑誌
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肝門部胆管狭窄をきたしたperibiliary cystsの1例
重田 匡利須藤 学拓折田 雅彦榎 忠彦野島 真治濱野 公一
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キーワード: 傍胆道嚢胞
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2005 年 66 巻 5 号 p. 1166-1169

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抄録

Peribiliary cystsは肝内胆管付属腺より発生し,肝門部胆管周囲に特異的に多発する嚢胞である.今回われわれは,肝門部胆管狭窄をきたしたperibiliary cystsの1例を経験したので報告する.患者は72歳の男性で肝機能異常を指摘され精査が施行された. CT, MRI, ERCPにて肝門部胆管狭窄と診断され,胆道鏡で狭窄部に隆起性の結節病変が認められた.肝門部胆管癌を疑い手術を施行した.術中所見として肝門部に多発性の小嚢抱を認め,それらの嚢胞が胆管狭窄の原因と判断し,嚢胞を切除あるいは開窓したところ狭窄は解除された.術後は良好に経過した. Peribiliary cystsの嚢胞径は小さいために胆管狭窄のある症例では画像診断上,拡張した胆管や胆管周囲の浮腫との鑑別が困難となることが多い.胆管狭窄をきたす原因疾患として本疾患も念頭に置いておくことが重要であると考えられた.

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