日本臨床外科学会雑誌
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Pseudo-Meigs症候群を呈した上行結腸癌両側卵巣転移の1例
本山 一夫伊藤 雅史安藤 正幸兼子 順関根 毅前島 静顕
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2005 年 66 巻 5 号 p. 1188-1193

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抄録

Pseudo-Meigs症候群を呈した上行結腸癌両側卵巣転移の1例を経験したので報告する.症例は48歳,女性.全身倦怠感,呼吸困難を主訴に当院救急外来を受診し,貧血と右胸水の貯留を認めたため入院した.下腹部に巨大腫瘤を触知し,腹部超音波, CT検査にて25cm大の巨大な左卵巣腫瘍と5cm大の右卵巣腫瘍を認めた.大腸内視鏡検査では上行結腸に2型,全周性の腫瘍を認めた.腫瘍マーカーはCEA 52.8ng/ml, CA125 312U/mlと著明な高値を示した.大腸癌と両側卵巣癌およびPseudo-Meigs症候群による胸水貯留と診断し,右半結腸切除術,単純子宮全摘・両側卵巣切除術を施行した.術後免疫組織染色にて大腸癌の両側卵巣転移と診断された.術後経過は良好で,胸水は著明に減少した.胸水および腹水を合併している女性骨盤内腫瘤症例においては本症候群を念頭において精査を進めるとともに,消化器系の悪性腫瘍の検索をすることが重要であると思われた.

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