日本臨床外科学会雑誌
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難治性腹水による成人臍ヘルニアの1例
松原 長樹味元 宏道石黒 源之
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2005 年 66 巻 5 号 p. 1213-1215

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抄録

症例は50歳,男性.アルコール性肝硬変にて治療中に腹水のコントロールが困難となった.腹部の膨隆に続いて臍部の突出をみとめる様になったので外科的治療が必要と診断され当科を紹介された.臍ヘルニアは双手拳大で表面は暗赤色であった.腹部CTでは著明な腹水を認め,臍ヘルニア内は腹水が充満していた.肝表面は不平であった.最初の手術は腹壁の一期的縫合をしたが,術後腹壁の〓開をきたした.そこで2回目の手術では腹壁の縫合に加えて腹腔・静脈シャント (Denverシャント)を留置し著効を得た.成人臍ヘルニアは嵌頓したり破裂する危険な合併症をきたすので,その原因を考慮した治療を早急に行わなければならない.

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