日本臨床外科学会雑誌
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Denver peritoneo-venous shunt systemによりQOLが改善した胃癌術後癌性腹水患者の1例
佐藤 勉須田 嵩山田 六平千島 隆司利野 靖今田 敏夫
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67 巻 (2006) 1 号 p. 187-191

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抄録

胃癌術後癌性腹膜炎による癌性腹水に対して腹腔静脈シャント術(以下PV-shunt) を施行し, QOLが改善された1例を経験したので報告する.症例は58歳の男性で2003年1月,胃癌で胃全摘(D2)・脾臓合併切除・Roux-Y再建術施行(Stage II). 術後11カ月目の2003年12月腹部膨満感,両下肢浮腫増悪のため入院.精査の結果,腹膜再発による癌性腹水と診断され,利尿剤・抗癌剤を投与したが,腹水コントロール不良. 2005年1月,局所麻酔下でDenver peritoneo-venous shunt systemを用いたPV-shuntを施行.術後合併症を認めず,術後13日目に独歩での退院可能となった. 2005年7月で現病死されるまでの約53%の期間を在宅で過ごすことができ,長期に渡りシャントトラブルを認めず患者のQOLの改善に有効であった.

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