日本臨床外科学会雑誌
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Small aorta syndromeによる腹部大動脈閉塞の1例
舟木 成樹阿部 裕之鈴木 敬麿
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67 巻 (2006) 11 号 p. 2567-2569

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抄録

Small aorta syndrome(SAS)による腹部大動脈閉塞の1例を経験した.症例は57歳の女性で,間歇性跛行を主訴に来院した.腹部CTでは,腹部大動脈の外径は下腸間膜動脈分岐直下で12mmと細く,動脈硬化を思わせる石灰化などは認めなかった.大動脈・腰椎比率は24%であった. MRA (magnetic resonance angiography)では,腹部大動脈は下腸間膜動脈分岐部末梢より両側総腸骨動脈まで完全閉塞しており,側副血行路を介して末梢側が造影されていた. SASによる腹部大動脈閉塞と診断し, 14×7mmのknitted Dacron Y型人工血管にて血行再建術を行った.術後1年を経過した現在,バイパスの開存は良好であるが, SASはバイパスの開存率が低いとされており,長期にわたる厳密な経過観察が必要である.

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