日本臨床外科学会雑誌
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Behçet病に伴う腹部大動脈瘤および胃癌に対し2期的手術を施行した1例
中本 博之箕浦 俊之小田 道夫今村 敦
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キーワード: Behçet病, 腹部大動脈瘤, 胃癌
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2006 年 67 巻 2 号 p. 330-333

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抄録

症例は51歳の男性. 30歳よりBehçet病にて加療中で,平成15年8月上部消化管内視鏡検査にて肉眼型2型胃癌と診断された.さらにCT検査にて最大径5cmの腎動脈下腹部大動脈瘤を認めたため9月26日腹部大動脈瘤に対し人工血管置換術を, 10月10日胃癌に対し幽門側胃切除を施行した.術後経過は概ね良好で,胃癌の術後40日目に退院となったが,約1年1カ月後多発性骨転移からDICとなり脳出血により死亡した.本症例は血管Behçetとしては典型的である.しかし, Behçet病と消化管悪性腫瘍との合併は極めて稀で,本邦では本症例も含めて12例のみであった.今回の症例は2期的手術を選択し良好な術後経過を得たが,今後は個々の症例に応じ, 1期的手術か2期的手術かを厳重に検討して決定すべきであると思われた.

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