日本臨床外科学会雑誌
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空腸の不完全型Peutz-Jeghers症候群の1例
吉岡 宏金治 新悟倉吉 和夫河野 菊弘金山 博友井上 淳
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2006 年 67 巻 2 号 p. 350-354

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抄録

症例は73歳の女性で,上腹部痛を主訴に来院した.腹部CTと腹部超音波検査にて小腸にtarget signを認め,腸重積が疑われた.経口小腸透視時に腸重積は自然解除し, Treitz靱帯から約1mの空腸に単発の有茎性ポリープがみられた.上部および下部消化管の精査では,他に病変を認めなかった.一般血液検査や腫瘍マーカー(CEA, CA19-9)は正常範囲内であった.待機的に開腹下に空腸を約10cm部分切除した.切除肉眼所見では3.0×2.0×1.8cmの有茎性分葉状ポリープで,病理組織学的にPeutz-Jeghers (以下, P-J)型の過誤腫性ポリープと診断された.本疾患には皮膚,口唇,口腔粘膜,指趾の色素沈着や遺伝性疾患を疑うような家族歴もなく,不完全型P-J症候群と考えられた.今回われわれは,稀な不完全型P-J症候群の成人症例の1例を経験したので,本邦の成人報告32例について文献的考察を加え報告する.

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