日本臨床外科学会雑誌
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骨盤内腫瘤として発見され盲腸上行結腸瘻を呈した盲腸癌の1例
岡本 信彦山藤 和夫朝見 淳規竹島 薫林 憲孝馬場 秀雄
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キーワード: 結腸結腸瘻, 大腸癌, 粘液癌
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2006 年 67 巻 2 号 p. 365-368

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抄録

患者は76歳の女性で,食欲不振および体重減少を認め当科内科受診した.骨盤造影CT検査にて骨盤腔内に約10cm大の腫瘤を認めた.注腸造影検査では, S状結腸から上部直腸の壁不整を認め腫瘍の浸潤が疑われた.また,上行結腸から盲腸にかけて隆起性病変の存在が疑われた.大腸鏡は癒着のため挿入困難であった.原発巣確認のため上腸間膜動脈造影を行い,回結腸動脈領域に腫瘍濃染像を認めた.以上より骨盤腔内で発育し, S状結腸へ浸潤した回盲部原発腫瘤と診断し手術を施行した.骨盤腔の腫瘤は回腸末端,上行結腸,S状結腸と一塊になっていたがen blocに切除可能であった.組織学的に盲腸原発の粘液癌であり,盲腸の漿膜側よりバウヒン弁背側で上行結腸への直接浸潤を認めた.術後22カ月経過し無再発生存中である.瘻孔を有する大腸癌でも内瘻臓器の合併切除により良好な予後が得られることから,積極的な外科的切除が必要であると考えられた.

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