日本臨床外科学会雑誌
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肛門管類基底細胞癌の1例
鈴木 直人角田 明良中尾 健太郎山崎 勝雄高梨 秀一郎草野 満夫
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キーワード: 類基底細胞癌, 肛門管
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2006 年 67 巻 2 号 p. 392-395

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抄録

症例は63歳,男性.肛門部痛,左鼠径部痛を主訴にて平成16年4月当院初診となった.直腸指診にて2時から4時方向に圧痛を伴う弾性硬の腫瘤を触知した.大腸内視鏡検査では歯状線部に発赤を伴う顆粒状隆起を認め,生検では低分化腺癌であった. CT検査では左鼠径部に径2cm大のリンパ節腫大を認め,リンパ節転移と考えられた.以上より肛門管癌,鼠径リンパ節転移と診断し,平成16年5月,側方郭清および鼠径リンパ節郭清を伴う腹会陰式直腸切断術(D3)を施行した.組織学的には主に充実性増殖をしめすbasaloid cell carcinomaが浸潤性に増殖しており,類基底細胞癌と診断した. a1, ly3, v2, n2 (+), stage IIIbであった.術後良好にて6月退院となった.外来にて放射線療法(総線量54.0Gy)および化学療法施行し,その後再発の兆候はなく経過観察中である.本疾患において術後放射線化学療法は推奨されるべきと思われた.

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