日本臨床外科学会雑誌
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ERPとMRCPの診断能を比較しえた外傷性膵損傷の2例
佐々木 剛志平 康二中村 豊福田 直也竹内 幹也菱山 豊平
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キーワード: 外傷性膵損傷
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2006 年 67 巻 2 号 p. 424-428

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抄録

膵損傷症例において,膵液の膵外への漏出を評価することは治療方針決定に非常に重要である. Endoscopic retrgrade pancreatography (ERP)が,その他の上部消化管に損傷がなく,全身状態が許せばという条件で,最も有用な検査とされてきた.最近他の膵臓疾患で有用性が認められるようになったmagnetic resonance cholangiopancreato-graphy (MRCP)も膵損傷の診断法のひとつとして注目を集めている.今回われわれは膵損傷にてERP, MRCPともに施行した2例を経験したので,両検査を比較した.その結果,MRCPは主膵管の断裂を診断することが可能であったが,分枝膵管の損傷は描出できず,また損傷の質的診断が困難であり単独では治療方針決定の材料として,現時点ではERPに劣ると考えられた.

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