臨床血液
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症例報告
リツキシマブ併用ソブゾキサンおよびエトポシドの経口少量療法が奏効した高齢者ヒトヘルペスウイルス8陰性Primary effusion lymphoma-like lymphoma
豊田 康祐安部 康信津田 麻理子土師 正二郎崔 日承末廣 陽子喜安 純一大島 孝一鵜池 直邦
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2014 年 55 巻 7 号 p. 815-819

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抄録

Primary effusion lymphoma (PEL)は体腔液中に限局して腫瘍細胞が増殖する稀なB細胞性リンパ腫であり,原則的に明らかな腫瘤形成は認められないとされ,human herpes virus 8 (HHV8)感染が陽性である。しかしながら本邦を中心にHHV8感染が認められないPEL類似の症例も報告されており,これらをPEL-like lymphoma (PEL-LL)とする疾患群も提唱されている。今回我々は胸水貯留で発症したPEL-LLを経験した。心疾患を有する70歳男性であり,リツキシマブ併用経口ソブゾキサン,エトポシド少量療法にて7か月間完全奏効を維持している。PEL-LLはPELと比較し,予後良好であることが報告されており,CD20抗原が陽性であることからリツキシマブの追加効果が期待されている。PEL-LLは高齢者に多い疾患であり,より忍容性のある有効な治療法の開発が期待される。

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© 2014 一般社団法人 日本血液学会
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