2015 年 56 巻 2 号 p. 169-176
播種性血管内凝固(DIC)は感染病変を局在化する働きもあり,DICに対する治療は重症敗血症だけでなく,DICに対する臨床試験でも評価される必要がある。DICの病型は出血型,臓器障害型,無症候型ならびに合併症型に分けられ,出血型はプラスミンインヒビター欠乏型,臓器障害型はアンチトロンビン(AT)低下型とも考えられる。DICの診断を改善するには,従来の一般的な止血検査のみでは限界があり,日本血栓止血学会はATと止血系分子マーカーを加えた,DIC診断基準暫定案を提案した。DICの治療法に対する推奨は,各ガイドラインにより異なり,特に活性化プロテインC, ATならびにトロンボモジュリン製剤の推奨度は異なる。これらの薬剤は凝固活性化の鍵となる酵素を阻害し,抗炎症作用も有することから,今後エビデンスの集積により評価されることが期待される。