臨床血液
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特集:血液分野の最新情報2015 ―バイオロジーを中心に(血小板・凝固・線溶系疾患)―
ITPの病態と治療の進歩
柏木 浩和冨山 佳昭
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2015 年 56 巻 2 号 p. 177-184

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抄録

ITPは免疫的機序により血小板破壊と血小板産生障害をきたす自己免疫疾患である。最近の研究により主たる自己抗体である抗GPIIb/IIIa抗体のエピトープの解析,標的分子によるITP病態の違い,更にITPの発症・慢性化に関与する免疫異常としてT細胞異常,特に制御性T細胞の重要性など,その病態に関する理解が進んできている。ITP治療はステロイドおよび脾臓摘出術無効例に対してトロンボポエチン(TPO)受容体作動薬が使用可能となり,大きく変化してきている。また欧米を中心に使用されているリツキシマブの慢性ITPに対する長期的な成績も明らかにされつつある。新規発症ITPの治療成績の向上,TPO受容体作動薬の長期的な有効性と安全性の確認,またリツキシマブのITP治療における位置づけ,などが今後の課題であろう。

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© 2015 一般社団法人 日本血液学会
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