臨床血液
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特集:臨床血液学 ―最新情報と今後の展望2016(骨髄系疾患)―
骨髄増殖性腫瘍における分子病態研究の最前線
池田 和彦
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2016 年 57 巻 2 号 p. 156-164

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抄録

骨髄増殖性腫瘍(myeloproliferative neoplasms, MPN)はJAK2V617F, MPLW515K/LやCALR変異等のドライバー変異によるJAK-STAT系の恒常的な活性化を本態とする。ドライバー変異は複数のSTATをリン酸化し,各種造血細胞の分化,増殖やサイトカイン分泌を亢進させ,その影響はドライバー変異陰性の細胞にも及ぶ。一方JAK2V617Fによる造血再構築能は優れておらず,過度な分化・増殖は細胞クローンの生存や拡大にとってむしろ不利な面も指摘されている。長期にわたるMPN病態の維持や骨髄線維化,急性白血病への進展には,ドライバー変異としばしば共存する,エピジェネティックス関連の遺伝子変異を中心としたヒストン修飾やDNAメチル化の異常と,それに伴うがん遺伝子の発現変化等が一定の役割を果たすことが示唆されており,今後の新たな治療標的として期待される。

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© 2016 一般社団法人 日本血液学会
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