臨床血液
Online ISSN : 1882-0824
Print ISSN : 0485-1439
総説
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)診療ガイド2017
難治性疾患等政策研究事業「血液凝固異常症に関する調査研究班」TTPグループ松本 雅則藤村 吉博和田 英夫小亀 浩市宮川 義隆上田 恭典日笠 聡森木 隆典八木 秀男宮田 敏行村田 満
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2017 年 58 巻 4 号 p. 271-281

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抄録

血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)は,予後不良の急性疾患であるため適切な診断と治療が重要である。TTPは血小板減少と溶血性貧血を中心とした臨床所見で診断されてきたが,最近では臨床所見に加えADAMTS13活性10%未満が国際的なTTP診断基準となり,本診療ガイドでもこの診断基準を踏襲した。さらに,ADAMTS13に対する自己抗体が陽性であれば後天性,ADAMTS13遺伝子異常があれば先天性と診断する。治療法は,先天性TTPではADAMTS13を補充するため新鮮凍結血漿(FFP)を輸注する。後天性TTPでは,ADAMTS13を補充し自己抗体を除去するなどを目的としてFFPを置換液とした血漿交換を行う。自己抗体産生抑制のためステロイド療法が血漿交換に併用されることが多いが,最近では難治性・再発性症例には,CD20に対するモノクローナル抗体リツキシマブが有効であることが報告されている。

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© 2017 一般社団法人 日本血液学会
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