臨床血液
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臨床研究
慢性活動性Epstein-Barr virus感染症におけるウイルス特異的細胞傷害性T細胞
柴山 春奈今留 謙一小野澤 枝里香廿楽 明穂三浦 修小山 高敏新井 文子
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2017 年 58 巻 6 号 p. 583-588

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抄録

慢性活動性Epstein-Barr virus感染症(CAEBV)はEBVに感染したT, NK細胞が増殖,活性化し,慢性炎症や腫瘍を伴うが,その機序は不明である。EBV特異的細胞傷害性T細胞(cytotoxic T lymphocyte, CTL)の数および活性の低下は,EBV陽性B細胞腫瘍発症の原因となるため,CAEBV発症にもCTLの異常が関与していないか,患者の末梢血中のEBV特異的CTL数を,HLA拘束性EBV由来ペプチド複合体テトラマーを用いて解析した。患者7例を解析し,4例でEBV特異的CTLを認めたが,3例では認めなかった。疾患活動性のある例でCTLの比率が高い傾向があった。CTL陰性例2例は造血幹細胞移植後,EBV感染T細胞消失に伴い,EBV特異的CTLが出現した。CAEBV発症にはCTL誘導不全が関与すると推測されるが,症例ごとに多様性があると考えられる。

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© 2017 一般社団法人 日本血液学会
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