臨床血液
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症例報告
低用量prednisoloneで長期管理が可能であったDiamond-Blackfan anemiaの成人移行例
小笠原 壽恵川内 喜代隆森 直樹佐倉 宏加藤 文代菅野 仁伊藤 悦朗
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2017 年 58 巻 8 号 p. 917-921

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抄録

Diamond-Blackfan anemia(DBA)は乳児期を中心に発症しリボソーム蛋白の遺伝子変異を主原因とする稀な先天性疾患である。DBAの予後は比較的良好であるが,副腎皮質ステロイドや輸血合併症による死亡も多く,長期にわたる副腎皮質ステロイド療法や輸血の副作用による生活の質の低下が指摘されている。今回我々は,長期間少量のprednisolone(PSL)で大きな合併症なく日常生活可能な症例を経験したので報告する。症例は43歳,男性。生後2ヶ月で先天性赤芽球癆と診断,輸血療法を行いながらPSL 2 mg/kgで治療開始,反応良好で5歳時に離脱可能であった。しかし21歳で再燃,PSL再開後大腿骨頭壊死を来したためCyclosporineへの変更が必要であった。その後は低用量のPSL(6 mg/日)にてHb 9 g/dl前後を維持している。eADAおよびGSHは高値でRPS19の変異を認めDBAの確定診断となった。今後DBAの長期生存例が増加することも予測され,治療法を含めた長期管理が重要と考えられる。

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© 2017 一般社団法人 日本血液学会
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