臨床血液
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臨床研究
小児急性リンパ性白血病に対する全身照射を含む骨髄破壊的前処置の移植成績
—単施設の後方視的検討—
本田 護荒川 ゆうき川上 領太板橋 寿和柳 将人佐々木 康二渡邉 健太郎磯部 清孝森 麻希子花田 良二康 勝好
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2018 年 59 巻 4 号 p. 373-382

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抄録

本研究の目的は小児急性リンパ性白血病(ALL)に対する全身照射を含む骨髄破壊的前処置(TBI-MAC)を用いた造血幹細胞移植(HSCT)の移植成績を明らかにすることである。当施設で2000年1月から2016年8月までにHSCTを行った小児ALL患者を対象として移植成績について後方視的に検討した。全67例が対象で,生存者(38例)の観察期間の中央値は8.0年であった。5年無イベント生存率(5yr-EFS),全生存率(5yr-OS)はそれぞれ51.2%,59.6%であった。第1寛解期(CR1)での移植がEFS,OSいずれも有意に優れていた。移植後生存者の57.9%が1つ以上の晩期合併症を有していた。晩期合併症の頻度は低身長が26.3%と最も多く,次いで性腺機能低下症(18.4%)が多かった。晩期合併症による死亡は3例(特発性器質化肺炎2例,二次がん1例)であった。当施設における小児ALLに対するTBI-MACを用いた移植成績は既報と同等の成績であったが,移植後晩期合併症は一定数存在するため,適切に管理することが重要である。

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© 2018 一般社団法人 日本血液学会
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