臨床血液
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特集:臨床血液学 ―最新情報と今後の展望2018 (リンパ系疾患)―
成人急性リンパ芽球性白血病
—病態研究と診療の新展開—
早川 文彦
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2018 年 59 巻 5 号 p. 497-503

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抄録

成人急性リンパ性白血病(ALL)は,これまで小児ALLに比べて治療成績が悪く,遺伝子異常など生物学的特性の解明も不十分であったが,小児型治療の思春期・若年成人世代への導入,フィラデルフィア染色体陽性ALLへのチロシンキナーゼ阻害剤併用療法の導入などにより治療成績の著しい改善が始まっている。今後も小児型治療の成人全体への適用拡大,イノツズマブオゾガマイシン,ブリナツモマブなどの新規薬剤の登場によりさらなる治療成績の改善が期待されている。また,次世代シークエンス技術による網羅的な遺伝子解析により,DUX4融合遺伝子,ZNF384融合遺伝子,MEF2D融合遺伝子などALLの新規高頻度融合遺伝子の発見が相次いでいる。本稿ではそうした最新のALLの病態解明,治療開発の動向を紹介し,今後の展望について考える。

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© 2018 一般社団法人 日本血液学会
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