臨床血液
Online ISSN : 1882-0824
Print ISSN : 0485-1439
特集:臨床血液学 ―最新情報と今後の展望2018 (リンパ系疾患)―
多発性骨髄腫
—病態研究と診療の新展開—
花村 一朗飯田 真介
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2018 年 59 巻 5 号 p. 529-538

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抄録

多発性骨髄腫(multiple myeloma, MM)では2000年以降,免疫調節薬やプロテアソーム阻害薬により治療成績は劇的に改善した。2015年以降は新規抗腫瘍抗体薬2剤が承認され,治療戦略の転換期を迎えている。さらに治験段階にある分子標的薬やCAR-T療法が高い臨床効果を示しており,個別化治療や治癒を目指した治療が現実になりつつある。MMは非常に複雑なゲノム異常を有し多段階に発症進展する。次世代シーケンスを用いた大規模患者解析で,ゲノム異常の全貌と,個体内MM細胞のゲノム異常不均一性やその経時的・空間的変化が明らかとなった。本稿ではMM病態研究と診療の新展開として,新たに判明したゲノム変異とその臨床像,イキサゾミブやエロツズマブ,ダラツムマブ,BCL-2阻害薬venetoclaxやBMCA CAR-T療法を中心に概説する。

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© 2018 一般社団法人 日本血液学会
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