臨床血液
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特集:臨床血液学 ―最新情報と今後の展望2018 (血小板・凝固・線溶系疾患)―
先天性血小板減少症
國島 伸治
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2018 年 59 巻 6 号 p. 764-773

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抄録

先天性血小板減少症はきわめてまれと考えられていたが,従来考えられていたほどまれではなく,日常診療において十分遭遇する頻度で存在する。しかし,本疾患群の遺伝的背景は多様であるため,現在でも確定診断に至る症例は半数に満たず,そのために特発性血小板減少性紫斑病と診断され不必要な治療を受けることも少なくない。次世代遺伝子解析技術の利用により,現在では35以上の先天性血小板減少症が知られている。先天性血小板減少症の臨床は多様である。MYH9異常症ではAlport症状を合併することが知られていたが,トロンボポエチン信号伝達異常における骨髄不全症や転写因子異常における血液悪性疾患の合併が明らかにされている。血小板減少症は先天性であるが,合併症は進行性であり,発症と重症度には遺伝子型-表現型関連があるため早期の遺伝子診断が望まれる。

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© 2018 一般社団法人 日本血液学会
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