2020 年 61 巻 1 号 p. 20-26
当院において形質細胞髄外腫瘍(EMD)を伴って再発を認めた7症例におけるポマリドミド/デキサメタゾン(Pd)乃至ポマリドミド/シクロホスファミド/デキサメタゾン(PCd)併用療法の効果に関して後方視的に解析した。PCd療法によって7症例中3例においてVGPRを達成した。内1例においては,2次性形質細胞性白血病も含めて奏効し,その後自家末梢血幹細胞移植を経て比較的長期の寛解を維持している。また重篤な感染症の発症もなく忍容性においても優れていた。本論文は複数のEMD合併多発性骨髄腫症例におけるPCd療法の有効性を示した初めての報告である。