臨床血液
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特集:臨床血液学 ―診断と治療におけるパラダイムシフト2020 (リンパ系疾患)―
中枢神経系原発リンパ腫治療の進展
近藤 英生
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キーワード: PCNSL, HDT-ASCT, WBRT, Thiotepa
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2020 年 61 巻 5 号 p. 510-519

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抄録

中枢神経原発リンパ腫(PCNSL)の治療は,induction chemotherapyが奏効した上で,適切なconsolidationを行うことが重要である。Inductionとしては,いくつかのHD-MTXを基盤とした併用化学療法が開発されており,consolidationは認知機能低下などの毒性を避けるために線量を減らした全脳照射(WBRT)や可能な症例では自家幹細胞移植併用大量化学療法(HDT-ASCT)が行われる。他のリンパ腫と異なり,PCNSLのHDT-ASCTではthiotepaがキードラッグであるが,日本では2009年に販売中止となった。HDT-ASCTを適応としてthiotepaを使用可能とするため,治験が行われ,現在成人リンパ腫に対する承認を待っている。再発・難治例にはBTK阻害薬など分子標的薬の開発も進んでおり,今後もさらなる治療戦略の進展が期待される。

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© 2020 一般社団法人 日本血液学会
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