臨床血液
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Presidential Symposium 1
血液がんのプレシジョン・メディスンにおけるAI活用の試み
横山 和明
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2020 年 61 巻 5 号 p. 554-563

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抄録

次世代シークエンス(NGS)の登場により,さまざまながん種を対象にNGS解析が「学術研究」として実施され,がん種ごとの病態形成に関わるドライバー変異とその頻度などの情報が蓄積されている。NGS情報を活用して精密な診療を行う,「プレシジョン・メディスン」を実践することが次のミッションである。しかしながら,NGS解析では,がん患者1人から見つかる体細胞変異はパネル検査で数百以上,全エクソンや全ゲノムシークエンスでは千~数十万にものぼる。それらを診療に活かすためには,膨大な文献,データベースに基づき臨床的に解釈し,医療にとって有用な情報に翻訳する必要がある。そのためには人工知能(AI)の活用が今後必要不可欠である。本稿では,AIを活用した筆者らの臨床シークエンス研究の実例を通じて,臨床医が知っておくべき,ゲノム解析AIの仕組みと特徴を活かした活用法,結果の解釈における盲点について概説する。

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© 2020 一般社団法人 日本血液学会
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