2021 年 62 巻 9 号 p. 1359-1366
FDG-PET/CTは非ホジキンリンパ腫(NHL)の診断時のみならず,治療中および治療後の効果判定に広く用いられる。FDG-PET/CTの有効性が極めて高いホジキンリンパ腫における膨大な知見をもとに,急速にエビデンスが蓄積しつつある。治療効果判定としてのFDG-PET/CTは,NHLのPET-avidな病型,特にびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)において予後の層別化に有効であることにコンセンサスが得られつつあるが,臨床的な状況,撮影のタイミング,評価法などについて様々な報告が混在しており,解釈が難しい部分もある。本稿ではDLBCLにおけるFDG-PET/CTの位置付けや評価法の変遷,FDG-PET/CTを用いた治療効果判定,およびFDG-PET/CTの結果に基づく治療法の変更に関するエビデンスについて概説する。