臨床血液
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臨床研究
小児難治性慢性ITP患者に対するTPO受容体作動薬
井上 恭兵森 麻希子入倉 朋也渡壁 麻依平木 崇正津村 悠介本田 護富田 理三谷 友一福岡 講平大嶋 宏一荒川 ゆうき康 勝好
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2021 年 62 巻 9 号 p. 1382-1387

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抄録

小児の慢性免疫性血小板減少症(ITP)患者に対して様々な治療が行われている。現時点では明確な治療法は確立していない。トロンボポエチン(TPO)受容体作動薬が新しい治療選択肢となっているが小児患者への使用は限定的である。当センターでは過去に16名にTPO受容体作動薬を投与した(eltrombopag:9名,romiplostim:7名)。開始直後に脾臓摘出した2例を除き投与開始12週までに血小板5万/µl以上になったのは14名中7名だった。有害事象については,CTCAE(Ver.4)grade 2のアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)上昇を1名に認め,骨髄生検で2名に軽度の線維化を認めたのみだった。これらの有害事象は軽度だったためTPO受容体作動薬は同量で継続した。TPO受容体作動薬の小児患者における至適な投与方法や長期使用による有害事象については明確でなく,前方視的な評価が望まれる。

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© 2021 一般社団法人 日本血液学会
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