河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
河川環境の経年変化を踏まえた急流中小河川における部分拡幅工法の考察
河野 誉仁大槻 順朗中村 圭吾林田 寿文
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2022 年 28 巻 p. 463-468

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抄録

部分拡幅工法は環境形成と治水を両立する有力な手段であるが,河川の特性に応じた河床安定性,環境上の効果,維持管理の量について実例の整理がなされていない.本研究では,施工後10年程度経過した部分拡幅改修区間を対象に追跡調査を実施し,拡幅による治水上,環境上の変化と河川特性の関係性を検討するとともに事前予測・評価の妥当性を検討した.その結果,部分拡幅部では,流量・勾配・川幅等による長期的な地形変化と,湾曲・拡幅等の平面形状による局所・短期的な地形変化が確認された.数値解析による評価は,整備後に生じている地形変化や瀬淵分布,植生定着状況を概ね再現し,施工後の環境予測に有用であることが認められた.

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© 2022 土木学会
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