抄録
本研究の目的は,ロボットスーツHAL(腰タイプ)を用いたサイバニック随意制御(CVC)スクワットエクササイズが,ゴルフのドライバーショットに及ぼす影響を明らかにすることであった.対象は高競技レベル(HDCP 0)の健康なゴルファー2 名(19 歳,52 歳)とし,プレテスト,通常スクワット後,HAL エクササイズ後の3 条件において,飛距離,クラブスピード,柔軟性(SRT),動的バランス(FRT),主観的評価(力の伝わり方・タイミング)を測定した.ドライバーショットはトラックマンを用いて評価し,半構造化インタビューも実施した.その結果,若年者はHAL エクササイズ後に飛距離が15 ヤード,クラブスピードが0.9 m/s 向上し,全ての項目で改善がみられた.一方,中高年者では飛距離2 ヤード,クラブスピード0.6 m/s の向上にとどまり,FRT および主観的評価の変化は限定的であった.これらの結果は,HAL の即時的な運動学習支援効果が若年層においてより高い可能性を示唆しており,年齢や運動特性に応じたエクササイズ内容の工夫と継続的な介入の必要性が示唆された.