国立天文台報
Online ISSN : 2436-1402
Print ISSN : 0915-6321
大規模観測データ解析システム
システムの概要と構築・設定、性能評価
磯貝 瑞希古澤 久徳山根 悟田中 伸広巻内 慎一郎小澤 武揚亀谷 和久大倉 悠貴高田 唯史小杉 城治岡本 桜子
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研究報告書・技術報告書 オープンアクセス

2021 年 21 巻 p. 21-31

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抄録

立天文台天文データセンターでは,同ハワイ観測所すばる望遠鏡の超広視野カメラ Hyper Suprime-Cam(HSC)など,解析処理に多くの計算資源を必要とする大規模観測データ用の解析システムを構築し,2019年9月よりハワイ観測所と共同で運用を開始している.
本システムはログインノードと管理ノード,総数35台の計算ノード,5 PBの容量と高速I/Oを持つストレージ,冗長構成のファイルサーバから構成されており,管理ノードを除く全ノードは帯域幅56 Gbps以上のInfiniBandで接続されている.システムの計算資源はジョブスケジューラによって管理されており,計算ノードの対話的な使用を禁止している.
運用開始時の計算資源は総CPUコア数が280, 総メモリ量が5 TBであったが,2020年春に大幅な計算ノードの増設を実施し,それぞれ1,976コア,18.5 TBまで拡充された.増設分は試験運用を兼ねて,HSCによる大規模サーベイプログラムであるHSC-SSPで得られたデータの解析などに使用しているが,キューの調整などを経て間もなくHSC共同利用観測者に開放予定である.
運用開始前に実施した性能評価試験では,ファイル読み書き速度が 24–26 GB s−1であること,またHSCデータの解析速度が多波長データ解析システムのバッチサーバを使用した場合の約4倍であることを確認している

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