摘果に伴い茎からの不定根の発生に品種間差が認められ,株当たりの収量が高いオランダ品種(DUNDEE)でその発生が著しかった.一方,それに比べ収量が低い日本品種(桃太郎ヨーク)では摘果によって側枝の発生が増加した.また,両品種とも全摘果により茎のデンプン蓄積が著しく増加した.これについても摘果の程度により品種間差があり,日本品種では50%摘果した場合も,茎へのデンプンの蓄積が高まった.これは,オランダ品種は日本品種に比べ果実への転流の効率が良いことを示唆している.しかし,茎へのデンプンの蓄積のみが,茎からの側根の発生に影響しているわけではないことが推察された.