老年社会科学
Online ISSN : 2435-1717
Print ISSN : 0388-2446
原著論文
ケアマネジャーの定着促進要因に関する実証分析
――「 介護労働者の就業実態と就業意識調査 2008」を用いて ――
大和 三重立福 家徳
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2013 年 35 巻 3 号 p. 311-320

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抄録

 介護保険制度は,2005年の改正によって高齢者の在宅生活支援をさらに強化する施策が打ち出された.ケアマネジャーは地域居住を推進する重要な役割を期待されているが,制度変更による業務量の増加等でバーンアウト傾向が強まっている.本稿では,介護労働安定センターが2008年度に実施した労働者調査を基に居宅介護支援事業所のケアマネジャー(794人)を対象として,定着促進要因の実証分析を行った.その結果,「仕事のやりがい・内容」「人事評価・処遇」「職場の人間関係」における職務満足度が就業継続意向に影響を与えるが,賃金や労働条件は有意な影響を与えていない.また,法人格ではNPO法人であることが就業継続意向を減じていたが,社会福祉協議会は就業継続意向を高めていた.分析結果から賃金以外の仕事のやりがいや人事評価,人間関係などが就業継続意向に影響し,ケアマネジャーの所属する事業所の法人格も影響を及ぼしていることが推察される.

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© 2013 日本老年社会科学会
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