老年社会科学
Online ISSN : 2435-1717
Print ISSN : 0388-2446
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認知症初期集中支援チーム員による当事者の認知症への対処に関する意思決定に向けたかかわり
家根 明子小野塚 元子長瀬 雅子
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2020 年 41 巻 4 号 p. 400-408

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抄録

 本研究では,認知症初期集中支援チーム(以下,支援チーム)による当事者とその家族の意思決定に向けたかかわりを明らかにすることを目的とした.2つの自治体にある支援チームを対象とし,4人のチーム員に半構造化面接を行い,当事者との面接において留意していること,当事者と家族の思いが異なる場面での対応と思いなどを聞き取り,その逐語録を帰納的に分析した.研究協力者は,初期集中支援において,素早い診断と対応が求められ,チーム員相互に意図的な役割分担をしていると語り,【警戒心を抱かせない,時間をかけた丁寧な関係構築】【当事者と家族双方の思いを調整するかかわり】【早期診断・早期対応を意識した活動】【当事者の思いを中心にした受診やサービスの導入】【認知症対策への認知度が向上したことに伴う課題があるなかでのかかわり】を経験しており,当事者を尊重したかかわりと支援チームの規定との間でジレンマを感じていた.

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© 2020 日本老年社会科学会
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