老年社会科学
Online ISSN : 2435-1717
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資料論文
地域住民の認知症の人に対する態度とその関連要因
内田 和宏李 泰俊茨木 裕子加瀬 裕子
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2020 年 42 巻 1 号 p. 30-38

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抄録

 認知症になっても暮らしやすい地域づくりには,認知症の理解とともに地域のつながりが求められている.本研究は,地域住民における認知症の人への態度と,それに関連する要因を明らかにすることを目的とした.調査は東京近郊の市における40歳以上の男女9,099人を対象に,自記式調査票を用いた郵送調査を実施した.有効回答は2,530人であった.認知症の人に対する態度を因子分析した結果,「認知症への受容」「近隣からの遮蔽」「認知症介護への拒否」の3因子が抽出された.認知症の人に対する態度の下位尺度得点について,近隣関係を要因として一元配置分散分析にて比較した結果,「相談・助け合う人」が多い人ほど,認知症の人に対する「認知症への受容」が高く,「近隣からの遮蔽」と「認知症介護への拒否」が低い傾向がみられた.本研究では,認知症の人とその家族が地域で孤立しないよう,近隣で友好的な関係を構築することが必要であると示唆された.

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© 2020 日本老年社会科学会
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