1994 年 33 巻 6 号 p. 354-360
半導体製造などの先端産業で原材料ガスとして用いられているシラン,ジシランなどの特殊材料ガスは,爆発範囲が広く,自然発火性であったり,分解爆発性であったり,毒性を有していたり危険性のきわめて大きいものが多い.そのため,平成3年の高圧ガス取締法の改正により,消費には厳しい技術規準が課されるPとともに都道府県への届出が必要になった.本稿では,最近明らかにされつつあるシランなどの特異的な発火爆発現象のメカニズムの解説に力点を置きながら,特殊材料ガスー般の危険性につ いてあらまし述べる.