開放空間における均一濃度水素の爆燃実験で,過圧,火炎伝播速度,輻射熱を測定した.等水素濃度の場合,小ガス体積の爆燃では燃焼熱の(1/3)乗で補正した換算距離に対してピーク過圧をプロットするとガス体積によらず同一の曲線で表わすことができた.一方,ガス体積が大きいとピーク過圧はこの曲線より高い側にシフトする傾向がみられた.大気中に放出された水素が着火した時に発生する圧力は,静置均一濃度の場合より大きくなった.放出に伴う強い乱流が火炎伝播速度を増大させたものと思われる.模擬トンネル中央の一部分で均一濃度の水素を爆燃させると開放空間の場合より大きなピーク過圧を生じた.一方,模擬トンネル内に水素を20 秒間継続的に放出させた場合は水素濃度が高くなりにくく,その燃焼で発生する圧力は安全上十分に低かった.化学量論比濃度の爆燃で水素はメタンより 1 桁大きなピーク過圧を発生させた.