化学プラントには様々な危険源が存在する.事故を防ぐには潜在する危険源を管理することが必要だ.危険源を管理するにはタイミングも必要だ.化学プラントのライフサイクルに合わせ危険源を管理することが求められている. 化学プラントのライフサイクルは,設計に始まり,安全性評価,運転管理,設備管理,工事管理と続く.化学プラントという設備を取り扱うのは人であるから,教育訓練も管理の対象となる.更に,化学プラントは生き物であるから常に変化が伴う.ならば変更管理という問題も存在する. 一連の管理がしっかりとなされてこそ安全に化学プラントを運転し維持管理することができる.今回化学プラントを対象にした事故の切り口で,この管理という問題をとりあげ過去の事故事例から学んできた教訓を1 年にわたって紹介していきたい.