安全工学
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総説
日本化学工業協会のレスポンシブル・ケア検証について
福間 康之臣
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2018 年 57 巻 2 号 p. 123-129

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抄録

今日化学産業は,2015 年時点で出荷額約44 兆円1)と,産業別では輸送用機械器具に次ぐ第2 位の規模を誇り,日本を支える一大産業になっています.そして化学が生み出す製品は,素材として人々の生活の隅々にまで入り込み,さまざまな利便性をもたらしています.一方で製品を形作る化学物質が環境や人々の健康に悪い影響を与えたり,安全を脅かしたりすることがないように配慮する必要があります. そこで化学物質を取り扱う各企業は,単に法を順守するにとどまらず社会の信頼を得るため,自主的に「環境・安全・健康」を確保する「レスポンシブル・ケア(RC)活動」に取り組んでいます.この活動は,日本のみならず,世界中で取り組まれています. (一社)日本化学工業協会(日化協)では,このRC 活動を化学業界に広めるとともにその向上を図る活動の一つとして企業のRC 活動についての検証,即ちレスポンシブル・ケア検証(RC 検証),を行い,企業はその結果を公表することで自社の化学製品や事業活動に対する理解と信頼を高めています.

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© 2018 特定非営利活動法人 安全工学会
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