安全工学
Online ISSN : 2424-0656
Print ISSN : 0570-4480
ISSN-L : 0570-4480
資料
2020 年夏の東京都の新型コロナ感染者発生動向(第2 波)の解析 ―屋内の加湿による接触感染増強のリスク―
片桐 利真横田 恭子
著者情報
ジャーナル 認証あり

2021 年 60 巻 1 号 p. 49-52

詳細
抄録

東京都の2020 年夏のCOVID-19 の感染拡大・収束傾向と日照時間および日平均湿度との相関を調べた.東京都の発表した新たな感染者の14 日間の移動平均(An:n は日数)を基に,感染拡大・収束傾向の指標(Bn)をBn =(An-2 -An)/ An と定義した.この指標Bn は,日照時間の14 日間の移動平均(Cn)および1 日の平均湿度の14 日間の移動平均(Dn)とよく相関していた.相関係数はそれぞれ-0.74 と 0.75 であった.この結果は,新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の最外殻エンベロープの化学構造やその感染メカニズムと矛盾しない.新型コロナウイルスを含む飛沫あるいは付着飛沫を乾燥させることによりウイルスの感染能力を消滅させ,飛沫感染や接触感染を防ぐためには,公共性の高い屋内あるいは人の多い屋内空間においては,加湿よりも換気を行ない,空間を乾燥した状態に保つべきである.

著者関連情報
© 2021 特定非営利活動法人 安全工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top