安全工学
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総説
正当にこわがることはなかなかむつかしい
鈴木 康幸
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2023 年 62 巻 1 号 p. 34-40

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抄録

火災や事故等のリスクに対して正当にこわがるためには,どのようなことが起きており,どのような対策が有効かということを,豊富な知見とデータに基づき整理・分析した上でしっかりと考察することが重要だと思う.本稿では住宅火災について,電気に起因する火災が案外多く発生している点に触れた上で,住宅火災による被害を軽減するためには連動型住宅用火災警報器の活用等による迅速な初動対応が極めて重要であることについてデータも示しつつ紹介したい.また,大量の可燃物が存在する建築物等で火災が発生した場合の延焼拡大危険性について具体的な事例を示すとともに,講ずべき対策についても紹介したい.さらに危険物施設における事故の発生状況を俯瞰した上で,産学官連携して事故防止対策を進めていく際に取り組んでいただきたいと私が考えている点についても述べたい.

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© 2023 特定非営利活動法人 安全工学会
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